お腹の出方で赤ちゃんの性別はわかりません。「前に突き出ると男の子、横に広がると女の子」というジンクスは、調べた研究では当てずっぽうと変わらない結果でした。お腹の形を左右しているのは性別ではなく、ママの体つきや腹筋の張り、初めての妊娠かどうか、赤ちゃんの向きなどです。この記事では、ジンクスの中身と、お腹の形が人によって違う本当の理由を整理します。
お腹の出方のジンクス:よく聞く3パターン
お腹の出方のジンクスにはいくつかの言い方があり、地域や家族によって少しずつ違います。よく聞くのは次の3つです。
| 言われていること | ジンクスの答え |
|---|---|
| お腹が前にポコッと突き出ている | 男の子 |
| お腹が横に広がって丸い | 女の子 |
| お腹の位置が高い(みぞおち寄り) | 男の子と言う人も、女の子と言う人もいる |
| お腹の位置が低い(下腹寄り) | 同上 |
3つ目と4つ目は、同じ「高い・低い」でも人によって答えが逆になります。これだけでも、確かな根拠がある話ではないことがわかります。「後ろ姿で妊婦さんとわからなければ男の子」という言い方もありますが、中身は「前に出る=男の子」と同じです。
研究では「当てずっぽうと同じ」だった
お腹の形で性別を当てる言い伝えは、実際に調べられています。米ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームは、性別を知らない妊婦さん104人に、好きな方法で赤ちゃんの性別を予想してもらいました。全体の正解率は55%で、2択を当てずっぽうで選ぶのとほとんど変わりませんでした。お腹の出方など言い伝えに頼った予想も、偶然以上には当たっていませんでした(ジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生大学院、1999年)。
そもそも性別は、受精のときに精子がX染色体とY染色体のどちらを運んでいたかで決まります。男の子の赤ちゃんだけが前に出るような体のしくみは知られていません。ジンクスが「よく当たる」と感じるのは、2択なので半分くらいは当たるからです。当たった話は記憶に残り、外れた話は忘れられていきます。
お腹の形を本当に決めているもの
お腹の出方に個人差があるのは本当です。ただ、その差を作っているのは性別ではなく、次のような要素です。
- ママの体格と骨格。 身長や胴の長さ、骨盤の形で、大きくなった子宮が前に出るか、横に広がるかが変わります。背が高く胴が長い人は、同じ週数でも目立ちにくいことがよくあります。
- 腹筋の張り。 腹筋がしっかりしていると子宮が支えられ、お腹は高い位置にまとまりやすくなります。
- 初めての妊娠かどうか。 2人目以降は、一度伸びた腹筋や皮膚がゆるみやすく、初めての妊娠より早い時期からお腹が目立つと感じる人が多いです。出産後に左右の腹筋が離れる「腹直筋離開」は出産経験のある女性の10人に6人にみられ、妊娠の回数が増えるほど起こりやすいとされています(クリーブランド・クリニック)。
- 赤ちゃんの向きと位置。 赤ちゃんが背中をママのお腹側に向けているか、背中側に向けているかで、お腹の見え方は変わります。向きは妊娠中に何度も変わるので、同じ人でも週によって出方が違います。
- 羊水の量や双子かどうか。 羊水の量や赤ちゃんの人数でも、お腹の大きさは変わります。
つまり「前に出るお腹」は、体格や腹筋の状態、赤ちゃんの向きがたまたまそうなっている、ということです。同じ人の1人目と2人目でお腹の形がまったく違った、という話がよくあるのもこのためです。
妊娠5ヶ月ごろのお腹は、まだ人それぞれ
「妊娠5ヶ月でお腹が目立たない」「もう出てきた」と比べたくなる時期ですが、この時期の差はとくに大きいものです。妊娠5ヶ月(16〜19週)ごろはお腹が目立ち始める人もいれば、服の上からはわからない人もいます。
お腹の大きさが順調かどうかは、見た目ではなく健診で確かめています。厚生労働省の案内では、妊婦健診で腹囲と子宮底長(恥骨の上から子宮のいちばん上までの長さ)をメジャーで測り、子宮が週数に応じて大きくなっているかを確かめるとしています。エコー検査では赤ちゃんの発育や羊水の量も見ています(厚生労働省「妊婦健診の検査内容を知っておきましょう」)。お腹が小さい・大きいと気になったら、次の健診で聞いてみるのがいちばん確実です。
お腹の出方ジンクスの楽しみ方
ジンクスは、性別を知る方法ではなく、家族の会話のネタとして楽しむのがちょうどいい使い方です。
- 横から写真を撮っておく。 毎月同じ場所、同じ服で横向きの写真を撮っておくと、お腹の成長記録になります。性別がわかった日に「ジンクスでは男の子だったね」と見返すのも楽しいものです。
- 家族で予想を集める。 パパや両家の祖父母に、お腹の出方を見て予想してもらい、メモしておきましょう。
- ほかのジンクスと組み合わせる。 かかとのジンクスやつわりのジンクスと並べて「ジンクス対決」にすると盛り上がります。
性別を生まれるまでのおたのしみにしている方は、SeeMyBabyのアプリのジェンダーリビールもジンクスと同じ感覚で使えます。リボンを引くとドラムロールが鳴り、ピンクか水色の風船と紙吹雪でAIの推測を発表します。これはお遊びの推測で、医学的な結果ではありません。すでに性別を知っている場合は、アプリに伝えれば推測はしません。ほかのジンクスは赤ちゃんの性別ジンクス一覧にまとめています。
パパ・ママからよくある質問
お腹の出方で性別がわかるというのは本当ですか?
本当ではありません。妊婦さんの予想を調べた研究でも、お腹の出方などの言い伝えは偶然以上には当たっていませんでした。
お腹が前に出るのはなぜですか?
体格、腹筋の張り、初めての妊娠かどうか、赤ちゃんの向きなどが重なった結果です。性別によってお腹の形が決まるしくみは知られていません。
2人目でお腹の出方が違うのは性別が違うからですか?
性別とは関係なく、2人目以降は腹筋や皮膚がゆるみやすいため、出方が変わるのはよくあることです。
お腹が小さいと言われて心配です。
見た目の大きさは体格で大きく変わります。赤ちゃんの発育は健診の子宮底長やエコーで確かめているので、気になることは担当の医師や助産師に聞いてみてください。
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