赤ちゃんは誰に似る?

鼻の遺伝はどっちから?父親・母親に似る仕組みと赤ちゃんの鼻

鼻の形は父親と母親のどっちに似る?「高い鼻は優性遺伝」は本当?顔の遺伝を調べた研究をもとに、鼻の遺伝のしくみと赤ちゃんの鼻が変わっていく理由を解説します。

鼻の形は、父親か母親のどちらか一方から決まるのではなく、両親から受け継いだたくさんの遺伝子の組み合わせで決まります。双子の研究では、鼻先は顔の中でも遺伝の影響を強く受ける部分のひとつだとわかっていますが、「高い鼻は優性」のような単純な法則は確かめられていません。しかも赤ちゃんの鼻は成長とともに大きく変わるので、生まれたときの鼻だけで「パパ似」「ママ似」は決められません。

鼻の遺伝は「どっちか」ではなく「両方から」

鼻の形は、ひとつの遺伝子で決まる性質ではありません。鼻すじの高さ、鼻筋の幅、小鼻の張り、鼻先の向きなど、いくつもの特徴があり、それぞれに複数の遺伝子が少しずつ関わっています。

子どもは、それぞれの遺伝子についてパパから1つ、ママから1つを受け継ぎます。どの組み合わせを受け継ぐかは子どもごとに違うので、同じ両親から生まれたきょうだいでも、鼻の形が違うことはよくあります。「鼻はパパ似、目はママ似」のように部分ごとに似る相手が違って見えるのも、このためです。

研究でわかっていること:鼻に関わる遺伝子

鼻の形に関わる遺伝子は、少しずつ見つかってきています。英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンなどの研究チームは、中南米の約6,000人の顔の特徴と遺伝子を照らし合わせました。その結果、鼻筋の幅、小鼻の幅、鼻の下の柱(鼻柱)の傾きといった鼻の特徴に、DCHS2、RUNX2、GLI3、PAX1などの遺伝子の近くの違いが関係していることが見つかりました(Adhikariほか、Nature Communications、2016年)。

ただし、見つかった遺伝子の違いはそれぞれ影響が小さく、「この遺伝子があれば鼻が高くなる」と言えるものではありません。たくさんの遺伝子が少しずつ影響を足し合わせて、ひとりひとりの鼻の形ができていると考えられています。

鼻先は遺伝の影響が強い部分

顔のどの部分が遺伝の影響を受けやすいかを調べた研究もあります。英国の研究チームは、双子952人の顔を3Dで撮影し、一卵性と二卵性の双子の似かたを比べました(Tsagkrasoulisほか、Scientific Reports、2017年)。研究を行ったキングス・カレッジ・ロンドンは、鼻先、上下の唇のまわり、頬骨、目頭が、遺伝の影響を強く受ける部分だったと紹介しています(キングス・カレッジ・ロンドン)。

同じ発表では、一卵性の双子でも顔のつくりはかなり違うことがあるとも書かれています。遺伝の影響が強いといっても、鼻の形がすべて遺伝で決まるわけではない、ということです。

「高い鼻は優性遺伝」は本当?

「高い鼻は優性だから遺伝しやすい」「低い鼻は劣性」という話をよく見かけますが、研究で確かめられた法則ではありません。

優性・劣性(顕性・潜性)という考え方は、ひとつの遺伝子で決まる性質を説明するときに使うものです。鼻のようにたくさんの遺伝子が関わる性質では、「どちらかの親の鼻がそのまま出る」という形にはなりません。両親の中間くらいの鼻になることもあれば、どちらにも似ない鼻になることもあります。祖父母の鼻に似ることがあるのも、親が持っていて表に出ていなかった遺伝子の組み合わせを受け継ぐためです。

赤ちゃんの鼻はこれから変わる

生まれたばかりの赤ちゃんの鼻は、小さく低く、つぶれたように見えることがよくあります。米国の小児医療サイトKidsHealthは、生まれたての顔は産道を通ってきた影響やむくみでゆがんで見えることがあり、平らになった鼻も時間とともに戻ると説明しています(KidsHealth)。

その後も、鼻は顔の成長に合わせて形を変えていきます。赤ちゃんのころは鼻すじがほとんど目立たなくても、幼児期、学童期と成長するにつれて、鼻すじや鼻先の形がはっきりしてきます。赤ちゃんの顔がいつどう変わるかは赤ちゃんの顔が変わる時期はいつ?で紹介しています。

「生まれたときはママ似の鼻だったのに、幼稚園のころにはパパそっくりになった」ということも珍しくありません。今の鼻だけで決めつけず、成長を楽しみに見守りましょう。

ふたりの鼻をまぜて想像してみる

ふたりの鼻がどうまざるのか想像してみたい人は、SeeMyBabyのパパ・ママの写真から赤ちゃんの顔を想像する機能を使う方法もあります。パパとママの写真を1枚ずつ選ぶと、ふたりの面影をまぜた新生児のポートレートを約1分で描きます。作成前の質問で「鼻と口元」を気になるポイントに選ぶこともできます。

ただし、アプリは写真の見た目をもとに想像図を描いているだけで、遺伝子を調べたり、どちらに似るかを計算したりしているわけではありません。ポートレートは「こんな鼻かな」と話すきっかけとして楽しんでください。顔全体の似かたは赤ちゃんは誰に似る?、目元は二重まぶたの遺伝で解説しています。

参考資料

パパ・ママからよくある質問

鼻は父親と母親のどっちに似ますか?

決まっていません。鼻の形はたくさんの遺伝子の組み合わせで決まるので、パパ似、ママ似、両方の中間、どちらにも似ないなど、いろいろなパターンがあります。

鼻の高さは優性遺伝ですか?

研究で確かめられた法則ではありません。鼻の形は多くの遺伝子が少しずつ関わる性質なので、優性・劣性の単純なルールでは説明できません。

赤ちゃんの鼻はいつ高くなりますか?

決まった時期はありません。顔の成長とともに少しずつ鼻すじがはっきりしていき、幼児期から学童期にかけて形が変わっていきます。

赤ちゃんの鼻がつぶれているのは大丈夫ですか?

生まれた直後の鼻が平らに見えるのはよくあることで、多くは時間とともに戻ります。気になるときは健診で相談してください。

ほかの記事はSeeMyBabyブログからどうぞ。

Sarina GomezSeeMyBaby 編集者

Sarina Gomez(サリナ・ゴメス)はSeeMyBaby編集チームのペンネームです。

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エコー写真を1枚、またはパパとママの写真を1枚ずつアップロード。約1分で、生まれたての赤ちゃんと4歳になった姿をSeeMyBabyが想像して描きます。

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