この記事は一般的な情報であり、医学的なアドバイスではありません。ご自身の妊娠や健診については、主治医や助産師にご相談ください。
赤ちゃんの性別は、受精したその瞬間に染色体の組み合わせで決まっています。ただ、エコーで見分けられるようになるのはもっとあとで、早くても妊娠12〜13週ごろ、はっきりわかるのは妊娠20週前後の健診が目安です。この記事では、週数ごとに「何が見えて、何が見えないのか」と、健診で性別を聞くときのコツを整理します。
性別は受精のときに決まっている
性別は「いつ決まるか」と「いつ見えるか」を分けて考えるとすっきりします。
人の染色体は23対あり、そのうち1対が性染色体です。女性はX染色体を2本、男性はX染色体とY染色体を1本ずつ持っています(MedlinePlus Genetics)。卵子は必ずXを持ち、精子がXとYのどちらを運ぶかで組み合わせが決まるため、性別は受精の時点で決まっていて、途中で変わることはありません。
一方、外から見える性器の形ができてくるのは妊娠10週を過ぎてからです。米国のクリーブランド・クリニックは、性器は10週ごろから形づくられ始めるもののまだエコーでは見えず、14週ごろに外性器ができあがると説明しています。
週数ごとの目安
エコーで性別がどのくらい見えるかを、週数ごとにまとめました。
| 妊娠週数 | 赤ちゃんの様子 | エコーでの性別 |
|---|---|---|
| 〜10週 | 外性器はまだ形になっていない | 見分けられない |
| 11〜14週 | 外性器が形づくられる | 研究では見分けられることもあるが、外れも多い |
| 15〜19週 | 外性器ができあがり、体も大きくなる | 角度がよければ見えることがある |
| 20週前後 | 体のつくりを詳しく見る時期 | 多くの場合、ここで聞ける |
11〜14週の見分けについては、592人の妊婦さんを対象にしたブラジルの研究で、正しく判定できた割合が11週で72%、12週で85%、13週で89%でした(Schuppら、2001年)。研究目的で注意深く観察してもこの数字なので、ふだんの健診で12週ごろに「たぶん男の子かな」と言われても、まだ仮の話と考えておくのがよさそうです。
クリーブランド・クリニックは、多くの人が性別を知るのは妊娠20週ごろの超音波検査だとしています。英国のNHSでも、体のつくりを詳しく調べる中期のスキャンは妊娠18〜21週に行われ、そこで性別を知りたいかどうか聞かれることがあると案内しています(NHS)。
健診のエコーは、性別を調べるためのものではない
妊婦健診のエコーの目的は、赤ちゃんの発育を確かめることです。厚生労働省の妊婦健診のリーフレットでも、超音波検査でわかることとして、妊娠初期は赤ちゃんの大きさから妊娠週数、その後は発育状態や胎盤の位置、羊水の量が挙げられています。性別はそのついでに見えることがある、という位置づけです。
英国の公的な案内も同じで、中期のスキャンは性別を知るためのものではなく、見えやすければ伝える病院が多いものの、性別が見えなかったという理由で再検査はしないと明記しています(GOV.UK)。
日本でも、性別を伝えるかどうかは病院やクリニックによって方針が違います。自費の3Dエコーのサービスでも、たとえば信州大学医学部附属病院の案内では、担当が臨床検査技師のため性別にはお答えできない、と書かれています(信州大学医学部附属病院)。
聞き方のコツは次のとおりです。
- 知りたいなら、健診の最初に伝える。 「わかる時期になったら性別を教えてください」とひと言伝えておくと、見えたときに教えてもらいやすくなります。
- 知りたくないなら、それも最初に。 画面に映ったときにうっかり言われないよう、「生まれるまで聞かないつもりです」と伝えておきましょう。
- 夫婦で方針をそろえておく。 健診に付き添うパートナーと、聞くかどうかを事前に決めておくと安心です。
「確定」はいつ?エコーの判定が変わることもある
性別そのものは変わりませんが、エコーでの見え方は変わります。赤ちゃんが脚を閉じていたり、へその緒が股のあいだにあったり、向きが悪かったりすると、男の子と女の子の見分けは難しくなります。週数が早いほど判定は外れやすく、最初に聞いた性別があとの健診で「やっぱり違ったかも」と言われることもあります。
エコーの判定が外れる理由と確率は、赤ちゃんの性別が変わることはある?でくわしく解説しています。エコーで男の子と女の子をどう見分けているのかは赤ちゃんの性別はエコーでどう見える?をどうぞ。名前やベビー服など大きな準備は、何度かの健診で同じ結果を聞いてから決めると安心です。
わかるまでの時間を楽しむ
性別がわかるまでの数か月は、もどかしくもあり、いちばん想像がふくらむ時期でもあります。家族で予想を書いて封筒に入れておき、わかった日に答え合わせをする、という楽しみ方もあります。
性別を聞かないまま「おたのしみ」にしている方には、SeeMyBabyのアプリでジェンダーリビールの演出を楽しむ方法もあります。リボンを引くと、ドラムロールのあとにピンクか水色の風船と紙吹雪が舞い、AIの推測が発表されます。これはお遊びの推測で、医学的な結果ではありません。本当の性別は、健診で医師に確かめてください。ケーキや風船を使った発表のアイデアは、ジェンダーリビールのアイディア集にまとめています。
出典
- MedlinePlus Genetics: How many chromosomes do people have?(米国国立医学図書館)
- Cleveland Clinic: Fetal Development: Week-by-Week Stages of Pregnancy
- Schupp TR ほか(2001)Identificação ultra-sonográfica do sexo fetal entre a 11ª e a 14ª semana de gestação. Rev Bras Ginecol Obstet
- NHS: 20-week screening scan
- GOV.UK: 20-week screening scan
- 厚生労働省:妊婦健診を受けましょう(リーフレット)
- 信州大学医学部附属病院:3Dエコーによる赤ちゃんのカラー画像ご提供(申込書)
よくある質問
赤ちゃんの性別は何ヶ月でわかりますか?
早ければ妊娠4か月(12〜15週)ごろに見えることもありますが、確実性は低めです。多くの場合、妊娠5〜6か月(20週前後)の健診で教えてもらえます。
赤ちゃんの性別はいつ決まりますか?
受精した瞬間です。精子がX染色体とY染色体のどちらを運ぶかで決まり、その後に変わることはありません。
健診で性別を教えてくれないのはなぜですか?
健診のエコーは発育を確かめるためのもので、性別を調べることが目的ではないからです。病院の方針や赤ちゃんの向きによって、伝えないことや見えないことがあります。
性別は何週で確定と考えていいですか?
「何週で確定」という決まった基準はありません。週数が進んでから何度かの健診で同じ結果を聞ければ安心材料になりますが、どのくらい確かなのかは、その場で医師に聞いてみるのがいちばんです。
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